昨年4月にスタートした「特定技能」という新しい在留資格は、労働力不足に対応するために設けられました。5年間で最大約34万人、初年度だけで最大約4万7千人がこの在留資格を取得する（許可される）と試算されていました。先日、昨年末時点の「特定技能」の許可数が公表されましたが、全国でこの在留資格を取得できたのは1621名でした。石川県では13名しか取得者が出ていない状況です。まずは石川県のどのような企業（分野）が特定技能外国人を採用できたのかを見てみたいと思います。
・建設分野　　　　　　　　　4名
・素形材産業分野　　　　　　3名
・産業機械製造業分野　　　　2名
・飲食料品製造業分野　　　　2名
・自動車整備分野　　　　　　1名
・電気電子情報関連産業分野　1名

このように建設業や製造業3分野での採用（許可）が目立ちます。なお隣の富山県は合計6名、福井県は合計3名に許可が出ていますので石川県は比較的許可された人数は多いといえるかもしれません。当事務所が把握している2月半ば時点の最新の石川県の特定技能外国人は25名となっており、昨年末よりも少しづつではありますが特定技能外国人を採用する企業が増えています。

上記内訳を見ていただくと、技能実習制度には含まれていなかった「外食」や「宿泊」分野での特定技能の許可が昨年末時点で石川県内ではまだ出ていないということが分かります。この2分野についてはすでに技能測定試験が各所で実施されており合格者も多数出ていますし、内定者もでているので今年の4月以降（留学生の卒業後のタイミングで）許可人数が増えてくると予想しています。当事務所でも外食業の企業様から特定技能外国人の採用に関するご相談やご依頼を受けており、すでに申請中の案件や申請準備中の案件があります。まだまだ人数が少ない特定技能ですが、今後は確実に増えていくと思われます。